食事・栄養についての妊婦さんのQ&A

食事・栄養についての妊婦さんのQ&A

妊娠中の食事や摂取する栄養は、直接赤ちゃんに関わることなので、些細なことでも"これってどうなんだろう??"と不安に思ったり、心配になることと思います。

 

そんな妊婦さんの疑問を集めたQ&Aです。参考になれば幸いです。

 

 

Q:妊娠中は減塩が大切と聞くが、どれくらいなら摂っても問題ないのか??

 

A:調査結果によると、日本人の平均塩分摂取量は、約13グラムだそうです。そして、厚生労働省からの指導では1日10g以下が望ましいとされています。妊娠しているからといって多量にとると、むくみが出たり、血圧が上がったりするので気をつけてください。

 

 

 

Q:牛乳を飲むとおなかの調子が悪くなる。でも赤ちゃんのためには飲まないといけないと言われた。どうすればいいのか??

 

A:日本人は、もともと腸で乳糖を分解する力が弱いので、牛乳を飲むとおなかが…という人も多いです。それでもしばらく飲み続けると除々に強くなってくるともいいますが、下痢が続いたりじんましんが出たりするようなら、牛乳をやめてヨーグルトやチーズを食べたり、シチューやプリンなどに形を変えるとよいでしょう。

 

またカルシウムが不足しないように、小魚を骨ごと食べたり、大豆製品や緑黄色野菜をたっぷり食べるようにしてください。

 

 

 

Q:妊娠中は香辛料などの刺激物は避けたほうがよいか??

 

A:口に辛さが広がって涙が出るほどの刺激はだめです。が、妊娠後期や授乳期は食べる量が増えやすく、それに伴って塩分の摂取量も多くなりがちなので、塩分をあまりとらなくてよいように、味のアクセント程度に使うことはおすすめします。

 

 

Q:つわりで食欲がない。少しでも食べやすくするアイディアがほしい。

 

A:つわりの時期は、胎児に必要なエネルギーや栄養分はまだわずかなので、栄養のことを考えずに食べたいものを食べればOKです。 またごはんをおにぎりやのり巻にしてみるなど、味やにおい、形に変化をつけると食べやすくなります。そのほか、卵豆腐や豆腐、ゼリーや寒天など冷たいものや水分の多いもの、口ざわりのよいものだと食べられるケースが多いです。

 

 

 

Q:太るのでお菓子を食べたらだめだと思いつつ、どうしても間食をやめられない。だいじょうぶだろうか??

 

A:間食も食事の一部です。特に妊娠後期は、胃が大きくなってきた子宮に圧迫されるので一度にたくさん食べることができません。食事を5-6回に分けてとっていると考え、甘いお菓子ではなくて、野菜ジュースや牛乳、おにぎりやサンドイッチなどの軽食をとるようにしてください。

 

 

Q:母乳をたくさん出すのに効果がある食べものは??

 

A:栄養のバランスが悪かったり、貧血があったりすると母乳はあまり出なくなります。食事は、卵・魚・肉・大豆製品・レバー・野菜・フルーツ・乳製品をバランスよく食べてください。 シチューやポタージュ、甘酒、魚と野菜を合わせた鍋料理などはおすすめです。甘いお菓子は母乳の出を悪くするので、妊娠初期のうちからできるだけ控えましょう。

 

 

 

Q:妊娠中に20kg太ってしまった。出産を無事終え、今からダイエットをしたいのだが、母乳の出が悪くならないか心配。

 

A:授乳中は、母乳を出すことがいちばんのエネルギー消費です。そして母乳をたっぷり出すためにも、母乳を通して赤ちゃんに十分栄養を届けるためにも、食事からたくさん栄養をとる必要があります。特に産後3-4ヶ月は極端に食事の量を減らさず、様子を見てみてください。  一般的に、産後4ヶ月目になると約70%の人が妊娠前の体重に戻っています。

 

半年くらいかけて妊娠前の体重に戻すことを目標にし、食事はおもに糖分と脂質だけを減らして、栄養分はしっかりとるように気をつけてください。あわせて、ふだんの生活で体を動かすように意識したり、無理のない程度にウォーキング、マタニティ・スイミングなどの運動をしたりして、エネルギーを消費するようにしましょう。

 

 

 

Q:貧血がひどく、レバーを食べるように勧められるが、まずくてどうしても食べられない。何か良い方法は??
A:レバーの代わりに、鉄分を多く含む食品を必ず食べるようにします。シーフードではあさりやカキ(必ずしっかり火を通すこと!!)、ひじき、妊産婦用のミルクを飲む、緑黄色野菜を十分に食べる(鉄分を豊富に含むものが多い)、鉄のフライパンで調理をするなど(そんなに大きな効果は期待できないが、酸味のある料理はやや鉄分の吸収が高い)です。

 

 

Q:食後1時間はお茶やコーヒーは飲まないほうがいい??
A:お茶やコーヒーに入っているタンニンという物質は鉄分の吸収を邪魔するので、飲まないほうがいいです。

 

 

 

Q:授乳中はアルコールを飲んでもだいじょうぶか??
A:母乳の中に、アルコールの一部が混じることが分かっているので、授乳中も引き続きアルコールは控えてください。料理やお菓子に少量入っている程度ならだいじょうぶです。

 

 

Q:食物繊維が血糖を下げるというのは本当か??
A:可溶性の食物繊維は、水分を吸収して食べ物と混ざり合い、粘液を増やして食べものが胃の中にとどまる時間を長くするので、食べものの吸収を遅らせます。また水を吸いこんだ食物繊維は、食べものの栄養分の吸収を邪魔する働きがあるので、血糖が上がるのを防ぐといわれています。繊維のものは1日20-30gを目安に食べましょう。