出産はどれくらい大変か?
いつも夫の帰りが遅く、何にもしてくれない
毎日毎日、夫は残業に接待に帰りが遅い。
帰ったらすぐに寝てしまい、休日はゴルフに飛んでいく。
こんなことじゃ、いざ産まれても何も協力してもらえなさそうだし、1人で何もかもしなくちゃいけないような気がしてつらい。
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という妊婦さんは意外にたくさんおられます。
逆に「毎日疲れて帰宅する夫にこれ以上負担をかけられない。育児は1人でがんばらなきゃ!」と奮起しているけなげな妊婦さんもいます。
が。
子どもは男女ふたりの力で産まれてくるのですから、子育てだって2人で行なうのが自然の摂理。
実際、お父さんが積極的に育児にかかわっている家庭の子どもは、情緒が安定しており、精神的に穏やかで、成績もよいという傾向があります。
それに産後特に3カ月は、女性は出産という大仕事でぼろぼろになっていることが多く、緊張も多く、常に疲労感に襲われて心身ともにぼろぼろになりやすいものです。
新人が会社で大変な思いをするのと同じです。
だから夫の手助けと思いやりがぜひとも必要。
産後を不安に思うなら、妊娠中から産後について夫婦で話し合っておくべきです。
女性は何も言わなくても分かってくれるだろうと思いがちですし、期待しがちですが、それは間違いです。男性にそれは期待できません。
まして帰りが毎日遅い男性なら、その大変な姿を見る機会すらあまりありません。
言葉で伝えなければ男性は何も分かりません。
まして子どもができたとなれば、男性は「俺が養わなくて誰が養う!ますます頑張って稼がなければ!」と仕事モードがさらに高まり、どんどん帰りが遅くなることも十分考えられます。
今何が必要で、何をしてほしいか、気持ちや希望をしっかり伝え、行き違い・すれ違いがないようにしておきましょう。
ちなみに産後の夫婦関係は、意外なことに子どもの思春期にも影響すると言われています。
産後1年半の間に夫がどれだけ育児参加をしたかによって、その後の夫婦生活に差が出るよう。
特に6年後、11年後、夫婦に危機が訪れやすいというデータが出ています。
子どもが難しい年代に突入したときこそ、両親が一致して安定して子どもを支えなければいけないのに、自分たちが危機となれば子どもが犠牲になってしまいます。
そんなことにならないため、夫婦ともに産後の1〜2年は決してないがしろにしてはならない非常に大切な時期と心得ましょう。
率直に何でも話し合いましょう。
妻も不満や愚痴というかたちでぶつけるのではなく、一生懸命働いてくれているのは夫の愛であることを理解し、そのことを言葉にだして感謝し、そのうえで「もう少し早く帰ってくれると嬉しいし、安心する」とダイレクトに伝えるようにしましょう。
間違っても「あなたは何もしない無責任な男」などとやじったり、イライラをぶつけたりしてはいけません。
温かい家で子どもを育てられるのも夫の働きのおかげなのですから。
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