30歳以上の女性のうち、4〜5人に1人は子宮筋腫を持っているというデータがあります。
米粒くらいの筋腫も数にいれれば、ほとんどの人が持っているとも言われ、持っていることに気づいていない人もたくさんいます。
子宮の壁は平滑筋という筋肉でできています。
妊娠によって子宮が大きくなったり、出産のときに陣痛が起きるのも、この筋肉が伸縮するおかげです。この筋肉層にできた両性の腫瘍のことを子宮筋腫といいます。
平滑筋の細胞が異常に増殖したものです。
なぜ細胞が増殖するのか原因は不明ですが、月経がある女性にしか発症しないことから、エストロゲンなど女性ホルモンの影響が加わって筋腫が成長していくのではないかと考えられています。
さてこの記事のテーマ、
「子宮筋腫があると出産できないのか」の答えですが、
筋腫があっても出産している人はたくさんいます。
また良性の腫瘍なので、命にかかわることも稀です。昔は、受精卵の着床が邪魔されるという考えから、妊娠・出産を希望する場合は子宮筋腫の手術をする人がたくさんいましたが、今は様々のようで、筋腫を残したまま妊娠・出産する人も増えています。
子宮の出口に握りこぶし大の筋腫があっても、妊娠し、自然分娩で産んだ人もいるそう。
産後に筋腫が小さくなった人も少なくありません。
筋腫をとるかとらないかは、筋腫の状態によっても、医師の方針によっても変わってきます。
しかし「すでに子どもがいて、今後妊娠・出産の予定がないなら、子宮をとりましょう」という医師には十分慎重になってください。
子宮は女性ホルモンに大きく関わっている臓器であり、妊娠の予定がなければ無用という単純なものではありません。
安易に子宮をとってしまったために重い更年期障害に苦しみ、自殺寸前にまでいった人もいます。 セカンドオピニオン、サードオピニオンまで求め、本当にこちらの体のことを考えた、納得のいく診断をしてくれる医師を妥協せずにさがしてください。
臓器摘出というのは大げさでなく、人生に影響するほど大きなことです。